Junichi Miyazawa,
Guren gurudo ron (English title: Glenn Gould: A Perspective).
Tokyo: Shunjusha, December 2004.
(synopsis in English)


宮澤淳一著 『グレン・グールド論』 春秋社,2004年12月

帯の文句:
音楽(フーガ)=環境(メディア)=北(カナダ)
グールドはなぜバッハの《ゴルトベルク変奏曲》を2度録音し、
なぜ演奏会を否定し、電子メディアに未来を夢想したのか――。
それを解く鍵は荒寥と広がる北米の後背地「カナダ」にあった。[……]

◆グールドの忘れられたエッセイ「親友の言葉」を世界初収録。


リツキーによるメトネルのソナタ「夜の風」

帯の背中:
アイデンティティ論が束ねる新しい芸術家像

税込み価格4200円


「メディア論」,「演奏論」,「アイデンティティ論」の3章構成で,グールドのものの考え方について,知り得たことに基づいて,まとめてみました.

「メディア論」はその変遷を時間軸に従って追っていったこと,「演奏論」は《ゴルトベルク変奏曲》に絞ったこと,「アイデンティティ論」はカナダ・カナダ人の地理的・文化的背景を整理することでグールドの位置づけを考えたこと,そしてそれらを束ねてみたことが,これまでにない試みでしょう.

また,グールドが「孤独」だったのかどうか,「孤高の芸術家」だったのどうか,といったことを議論から捨象しているのも,特徴的かもしれません.また,レトリックに拘泥するのを避けるために,音楽用語に基づく比喩表現(「〜の通奏低音をなす」「対位法的な〜」など)も使いませんでした.

グールドに関心のある方が,ひとつでも新しいことや,合点のいくことを見つけていただければ嬉しく存じます.

また,本書は多くの方のご教示とご支援によってまとめることができました.皆々様に改めて感謝申し上げます.

‐‐‐‐宮 澤 淳 一 (2005年3月)‐‐



春秋社のサイトの本書の紹介ページ (拡大写真があります)



書評(ネットで読める新聞の書評): 



英文による梗概 (synopsis in English)
ロン・デイヴィスの校閲を受けました.感謝します.


‐(2005年 3月)‐‐‐



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